再び乗るつもりで手放さずに残しておいたバイクも、気づけば2年間乗らなくなっていました。
子供が生まれたり、仕事が忙しくなったりと、バイクになかなか乗れなくなってしまう時期もありますよね。
僕は子供が産まれてから、子供との時間を優先するために徐々にバイクに乗らなくなったのですが、「いつかは乗るだろう」と思って手放さずにいました。
しかし、気づけば2年以上放置してしまうことに。
結論からいうと、2年間放置して、この先も乗るかどうかわからない生活スタイルの場合は、早めに売ってしまうことをおすすめします。
もし、乗る可能性があるとしても、2年間放置されていることで色々な箇所が劣化している可能性が高いです。
いざ動かそうと思っても、原因不明で動かないなんてこともあるかもしれません。
今回は、2年放置したバイクに起きる問題を解説しつつ、売ると決めた場合に、少しでも高く売る方法を解説したいと思います。
2年放置したバイクに起きる問題とは?
バッテリーが上がる
2年放置したバイクでは、バッテリーが完全に放電してしまうことが非常に多いです。バイクのバッテリーは、定期的に充電されないと内部の化学反応が停止し、寿命が大幅に短くなります。
バッテリーが上がるとエンジンを始動することができず、結果的にバイク自体が動かせなくなります。特に冬場や湿度の高い環境では、放電が早く進むため、バッテリーの劣化が加速します。
再充電が不可能な場合、バッテリーの交換が必要となり、その費用も発生します。放置期間が長いほど、新しいバッテリーが必要になる可能性が高くなります。
タンク内が錆びる
2年間放置されたバイクのタンク内は、ガソリンの蒸発と酸化によって錆びるリスクが高まります。特に、タンク内のガソリンが少ない状態で放置されると、空気中の湿気がタンク内に侵入し、錆が発生します。
錆びたタンクは燃料供給に支障をきたし、エンジンの不調や故障を引き起こす可能性があります。タンク内の錆を防ぐためには、ガソリンを満タンにして保管するか、防錆剤を添加することが効果的です。
また、定期的にタンク内を点検し、錆の兆候が見られた場合は早急に対処することが重要です。
エンジンが劣化する
2年も放置されると、エンジン内部のオイルやガソリンが劣化し、エンジン自体が正常に動作しなくなる可能性が高くなります。オイルが劣化すると潤滑性能が低下し、エンジン内部の金属部品が摩耗しやすくなります。
また、ガソリンが劣化すると、エンジン内部に堆積物がたまり、始動不良や動作不良の原因となります。放置期間中にエンジンを定期的に始動させないと、シリンダーやピストンが固着し、エンジンが動かなくなることもあります。エンジンの劣化を防ぐためには、定期的なメンテナンスとオイル交換が不可欠です。
タイヤが劣化する
2年間放置されたバイクのタイヤは、空気圧の低下やゴムの劣化により、ひび割れや変形が発生することがあります。
タイヤが適切に保管されていないと、直射日光や湿気の影響でゴムが劣化しやすくなります。さらに、タイヤの一部が長期間同じ場所に接地したままだと、偏摩耗が進行し、走行時の安定性や安全性が低下します。
タイヤの劣化を防ぐためには、定期的に空気圧をチェックし、バイクを動かしてタイヤの接地位置を変えることが推奨されます。必要に応じてタイヤを交換することも考慮しましょう。
ライディングテクニックの低下
2年間バイクに乗らないと、ライディングテクニックが低下することがあります。長期間バイクに乗らないことで、運転感覚やバイクの操作に対する感覚が鈍くなり、再び乗り始めるときに違和感を感じることが多いです。
バイクの操作は身体的な感覚が重要であり、定期的に乗ることでその感覚を維持することができます。
特に、ブレーキングやコーナリングといった高度な技術は、定期的な練習が必要です。再びバイクに乗る前に、短い距離から徐々に運転を再開し、感覚を取り戻すことが重要です。
2年放置したバイクの修理費用はいくら?
バッテリー交換の費用
2年放置されたバイクのバッテリー交換費用は、バイクの種類やバッテリーの種類によって異なります。一般的なバイク用バッテリーの価格は約5,000円から20,000円程度です。
スポーツバイクや大型バイクの場合、高性能なバッテリーが必要となり、価格が高くなることがあります。
さらに、バイクショップや整備工場でバッテリー交換を依頼する場合、工賃が加算されるため、総費用は1万円から3万円程度になることがあります。自分で交換する場合、工賃はかかりませんが、バッテリーの選定や取り扱いに注意が必要です。
エンジンオイル交換の費用
2年放置されたバイクのエンジンオイル交換は、オイルの種類や量によって費用が異なります。一般的なエンジンオイルの価格は1リットルあたり1,000円から3,000円程度で、多くのバイクでは2リットルから4リットルのオイルが必要です。
したがって、オイル代だけで2,000円から12,000円程度かかります。
さらに、バイクショップや整備工場で交換を依頼すると、工賃が加わり、総費用は5,000円から1万5,000円程度になります。放置期間が長い場合、エンジン内部の清掃やフィルターの交換も必要になることがあり、その場合は追加費用が発生します。
タイヤ交換の費用
2年放置されたバイクのタイヤ交換費用は、タイヤの種類やサイズによって異なります。一般的なバイク用タイヤの価格は1本あたり5,000円から2万円程度です。
前後2本のタイヤを交換する場合、タイヤ代だけで1万円から4万円程度かかります。さらに、バイクショップや整備工場での交換を依頼すると、工賃が加算され、総費用は2万円から6万円程度になることがあります。
特に、スポーツバイクや大型バイクでは高性能なタイヤが必要となり、費用が高くなる傾向があります。また、タイヤの交換時にはバランス調整も行われるため、その費用も考慮する必要があります。
乗らない間にもかかる費用
自賠責保険
バイクの自賠責保険は、日本国内でバイクを所有するために必須の保険で、車両を運転する際の基本的な事故補償を提供します。
保険料はバイクの排気量によって異なり、250cc以下の軽二輪バイクでは年間約7,000円、250ccを超える二輪車では年間約1万円程度です。
2年間放置されたバイクでも、自賠責保険の契約が残っている場合、その期間に対して保険料がかかります。契約更新を行わない場合でも、保険の有効期限が切れるまでは保険料が発生します。
放置期間中に保険を使わなかったとしても、万が一の事故に備えるための必須費用となります。
自動車税
バイクの自動車税は、毎年4月1日時点でバイクを所有している人が払わなければなりません。
税額は排気量によって異なり、250cc以下のバイクは年間約2,000円、250ccを超えるバイクは年間約6,000円程度です。
この税金はバイクを所有している限り、たとえ乗っていない場合でも支払いの義務があります。
2年間放置されたバイクでも、その期間中は自動車税が毎年発生します。所有者がバイクを使わないと決めた場合でも、この税金は避けられないため、バイクの維持費の一部として計算に入れておく必要があります。
車検代
250ccを超えるバイクには、2年ごとの車検が義務付けられています。車検の費用は検査料や整備費用、必要な部品交換などによって異なりますが、一般的には3万円から10万円程度かかります。
放置期間中に車検が切れている場合、再びバイクを使用するためには車検を受ける必要があります。車検には法定点検や整備が含まれており、放置期間が長いほど必要な整備項目や交換部品が増える可能性があります。
車検費用はバイクの状態や年式、整備内容によって大きく変わるため、放置後に再び乗る際にはこの費用をしっかりと見積もっておくことが重要です。
乗らないバイクの劣化を防ぐ方法
たまにエンジンをかける
2年放置する予定のバイクでも、定期的にエンジンをかけることが非常に重要です。エンジンをかけることで、内部のオイルが循環し、エンジン内部の潤滑を保ちます。
また、バッテリーも充電されるため、バッテリー上がりを防ぐことができます。最低でも月に一度はエンジンを始動させ、数分間アイドリングさせると良いでしょう。
エンジンが温まると、内部の結露も防ぐことができ、錆びの発生を抑える効果も期待できます。エンジンをかける際には、屋外や換気の良い場所で行うように注意してください。
家の周りだけでも走る
長期間バイクを放置すると、エンジンやバッテリーだけでなく、タイヤやブレーキなどの各部品も劣化してしまいます。たとえ短い距離でも、定期的に家の周りを走行させることで、各部品の動作を確認し、劣化を防ぐことができます。
走行することで、タイヤの偏摩耗を防ぎ、ブレーキパッドやディスクの錆びを抑える効果もあります。また、走行時に異音や不具合を早期に発見できるため、放置期間中に重大な故障が発生するのを防ぐことができます。
月に一度程度、家の周りを数キロ走行するだけでも、バイクのコンディションを保つためには有効です。
タイヤの設置位置を変える
2年放置する際に特に注意したいのがタイヤの劣化です。長期間同じ位置にタイヤを設置したままにすると、接地している部分が偏摩耗し、タイヤが変形することがあります。
これを防ぐためには、定期的にタイヤの設置位置を変えることが必要です。
例えば、バイクを月に一度動かし、タイヤの位置を少し変えるだけでも効果があります。また、可能であればセンタースタンドを使用して、タイヤを浮かせた状態で保管すると、接地面の偏摩耗を防ぐことができます。
これにより、タイヤの寿命を延ばし、安全な走行を確保することができます。
この先も乗らないなら売った方が良い理由
乗る可能性はかなり低い
2年間放置されたバイクは、その後も乗る機会が極めて少ないことが多いです。最初は再び乗るつもりでも、日常生活の変化や趣味の移り変わりにより、バイクに乗る時間や意欲が失われがちです。
また、長期間放置されたバイクは、メンテナンスや修理が必要になるため、これらの手間や費用を考えると、ますます乗る意欲が低下します。放置期間が長くなるほど、再び乗るためのハードルが高くなり、結果的にバイクを手放すことを考える方が増えます。
そのため、早めにバイクを売却することで、放置による価値の減少を防ぎ、無駄な維持費を節約することができます。
年式が古くなり価値が下がる
バイクは年式が古くなるにつれて価値が下がるのが一般的です。2年放置している間にも新しいモデルが次々と登場し、相対的に古いモデルの需要は減少します。
また、放置期間中に発生する劣化や故障は、修理費用の増加につながり、バイクの市場価値をさらに低下させます。
特に、エンジンやタイヤなどの主要部品が劣化すると、バイクの評価は大きく下がります。
放置期間が長くなるほど売却価格は低くなるため、早めに売ることで少しでも高い価格での売却が可能になります。中古市場での需要が高いうちに売却を検討することが賢明です。
2年放置してバイクが動かなくなってしまっても売れるの?
2年前は動いていたけど、いざ動かそうとしたらエンジンがかからないということは、よくあります。
大体の場合はバッテリーが上がってしまいエンジンがかからなくなるのですが、2年放置で動かないバイクでも売れます。
僕の15年落ちのNinja250Rは、2年放置で動かなくなっていましたが、一括査定に依頼して63,000円で売ることができました。
動かないバイクだからと言って、価値がつかないと思い込んでいるオーナーもたくさんいます。しかし、ほとんどの場合は、2年前に動いていたとすれば、基本的にはバッテリー交換などの簡単な修理で動くようになるので、買取業者もしっかりと値段をつけてくれます。
間違っても、無料引き取り業者への依頼や、お金を払って処分してもらうのはやめましょう!
「動くように修理してから売ろう」と考えずに、動かない状態でも査定に出して、どのぐらいの値段で売れるのかチェックしてみることをおすすめします。
2年放置のバイクを売った体験談は「Ninja250Rを一括査定で6.3万円で売った体験談」こちらの記事でご紹介しているので、ぜひ参考にしてください!